汚れの堆積を軽減する程度であり、掃除と呼べるレベルには達していません

各社呼称は異なりますが、自動掃除機能はフィルタ掃除機能と内部掃除機能から構成されています。 残念ながら両機能共、汚れの堆積を軽減する効果はありますが汚れを取り除く掃除と呼べるレベルには達していません。 またフィルタ掃除機能は汚れの除去能力不足と、掃除メカそのものに汚れが溜まり易いという問題を抱えています。

自動掃除機能の概観

第一世代

フィルタに付着したゴミやホコリを自動的に取り除く機能としてスタート。フィルタの汚れによる効率の低下を避けることが目的でした。省エネが目的で、「クリーンさ」はスコープ外でした。2003年に発売された富士通ゼネラル「nocria(ノクリア)」に始めて搭載され、その後各メーカーから同様の製品が出てきました。

汚れが堆積しやすい部分 フィルタ、フィン、ファン、ドレンパン

エアコンの構造

現状(第二世代)

クリーンさをスコープに入れた種々の機能が追加され、清潔さをアピールする自動掃除機能として打ち出される様になりました。 第一世代から十年以上経過し、本来なら第三世代の筈ですが、残念ながら機能の進化は進んでおらず第二世代のままです(余談)。

フィルタ掃除機能

ブラシでフィルタの汚れを掻き取ります。ブラシが移動する方式とフィルタが移動する方式があります。 汚れの処理では、汚れをダストボックスに回収する方式と屋外に排出する方式があります。

ブラシ移動方式…パナソニック、日立
フィルタ移動方式…富士通ゼネラル、三菱電機、ダイキン、シャープ、東芝

ダストボックス回収方式…日立、富士通ゼネラル、三菱電機、ダイキン、東芝
屋外排出方式…パナソニック、シャープ

フィルタ自動掃除メカ-ブラシ移動方式

ブラシ移動方式 出典パナソニック

フィルタ自動掃除メカ-フィルタ移動方式

フィルタ移動方式 出典シャープ

フィルタ掃除機能の問題点

方式によらず共通して言えることは、汚れの除去能力不足と回収排出能力不足です。 このためフィルタに汚れが残る汚れがエアコン内部に堆積するといった現象が発生します。特に油を含んだ汚れの除去は困難で、 キッチンの近くではフィルタに多くの汚れの堆積が見られます。

最大の難点は、ブラックジョークの様ですがフィルタ掃除メカそのものに汚れが溜まり易いという点です。不潔なだけでなく、許容レベルを超えると掃除機能が効果を発揮できなくなり、汚れは内部に溜まる一方になります。通常タイプのエアコンでは発生しえない酷い状態になります。本末転倒ですが自動掃除メカの定期的な掃除が必要です。

  • フィルタに汚れが残ります

    フィルタの汚れを取り切れません。汚れが残ります。フィルタの清掃が必要です。

  • 汚れの排出回収が上手くいかず、内部に滞留した汚れが熱交換器表面に堆積しています

    汚れの排出回収が上手くいかず、内部に滞留した汚れが熱交換器表面に堆積しています。通常タイプのエアコンではここまで汚れることはありません。

  • フィルタ自動掃除メカにホコリが溜まっています。

    フィルタ掃除メカにホコリが溜まっています。これでは汚れの排出回収が上手くいきません。定期的なクリーニングが必要です。

フィルタ掃除機能の問題点

内部掃除機能

汚れの堆積を抑える仕組みであり掃除機能とは言えませんが各社掃除機能と呼んでいる様です。 この機能は通常タイプのエアコンにも適用されており、標準機能と呼んでもいいと思います。

コーティングによる防汚と冷房時に発生する水分による汚れの除去

コーティングにより汚れの付着を抑えると共に、冷房時に発生する水分で熱交換器やドレンパンの汚れを除去して屋外に排出します。汚れの堆積を軽減する効果はありますが、汚れは溜まっていきます。

冷房後の乾燥運転による内部クリーニング

冷房により発生した水分を軽い暖房運転により乾燥させ、カビの発生や汚れの付着を防止する機能です。経験・原理上この機能の効果は絶大です。機能をオフにしている方も多いようですが、使用を強くお勧めします。

ファンの自動掃除

ブラシが出てきてファンの汚れをかき取り、換気ファンで屋外に放出するというものです。最近モデルでは記載がなくなりました。 構造的に無理があったのでしょうか、生産中止になってしまいました。汚れが溜まる部分なので、欲しい機能ではありますが。

ブラシでファンの汚れをかき取る機種もあります

ファンの掃除機能 出典東芝

自動掃除型か通常型か

通常タイプのエアコンを選択し、適切に掃除して使用されることをお勧めします

汚れの激しい自動掃除エアコンによく遭遇します。極論すれば、自動掃除エアコンはフィルタ自動掃除機能のため、より汚れやすいエアコンと言ってよいと思います。定期的な掃除が必要で、掃除を怠ると通常タイプのエアコン以上に酷い状態になります。通常タイプのエアコンを適切に掃除して使用されることをお勧めします。フィルタ掃除は家庭で簡単にできます。掃除機でホコリを取るだけでも効果は十分ですし、中性洗剤等で洗浄すれば完璧です。

通常タイプのエアコンのラインアップは年々縮小傾向にあります。特に20畳以上の大型機種は消えています。 ただ20畳のスペースに20畳用のエアコンが必要かといえばそうでもありません。定常状態ではエアコンの能力の一部を使用しているのみです。 部屋を急速に冷やす能力には差は出ますが、20畳以上のスペースに18畳用のエアコンでも使用できます。 メーカー各社にはフィルタ掃除機能を見直し、製品ラインアップの再構築を願いたいものです。

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